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2014. 10. 18  
yamanami


群青10月の課題
漢字一文字【山】をテーマに書いた作品



遠い山並みを仰ぎながら
車の助手席に座っている

あれは何て名前なの
高い山だねぇ…
どの山も名前がついてるのかしら
そりゃぁそうだよ

などと思いついた会話をして
この空間にいるふたりの幸せを
確認している


めくるめく思いで
走りつづけたこの幾歳月

何年ぶりだろう
こうして無の境地で
景色が眺められるのは…

今この時を
大したことと感じないのは
自分のいつもの癖。
でも必ず
懐かしみ涙する時が来るだろう


たゆみなく時は刻まれ
わたしたちは
永遠への道を歩いている





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2014. 06. 29  
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群青6月の課題漢字一文字【水】をテーマに書いた作品




睦みしときは過ぎ去れど

その残像は消えることなく

畳んだ心の襞をなぞりながら

彼方へと向かおうとしている


私の心が曇った日

そしてきみが慟哭した日

どんな日もふたりして

乗り越えられた

そして

笑い合えるときが来たね


いままた時は残酷

赤い糸は千切れても

脈々と流れる血潮は

命の水中をたゆたい

ふたつの魂は溶けて

ひとつになる




2014. 04. 13  


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群青4月の課題
漢字一文字【嵐】をテーマに書いた作品



冬の風がゆるみ
春のそよ風に移っても

揺らぐこころの嵐は
冷たいままの冬を引きずっている

そして
万物の晴れやかな移ろいに
ブルーなヴェールをかける

ふたりが育んだ愛の貯蓄が
運命の悪戯により
ゼロに変わるとき
為すすべが見つからない


花たちは自らの花びらを
一枚ずつ失いながら
悲しむ人をひしと抱きしめる

花の香はものいわぬこゑで
あなたに語りかけているのに

赤い花も白い花も黄の花も
すべてがブルーにみえるなんて
かなしすぎると叫んでいるのに

俯いたこころの嵐はまだ
顔を上げようとしない


2014. 03. 29  
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群青3月の課題
漢字一文字【春】をテーマに書いた作品



ながいながい冬だった
寒暖を識別できないほどに
暖のないながい冬

せめてもの一つの灯りを
身を削って点せたのは
一年三百六十五日の
何分のいちほんの一瞬


芽吹いた金茶色の若葉と
ぬるい微風が私に囁く
はやく心の扉を開けなさい
ここに春が待ってるよ

春を感じ掌に乗せてみる
春に向かって微笑んでみる
わたしと一心同体の春なの
去りゆく冬と迎える春の狭間


2014. 03. 24  
kaidouname.jpg

けっしてそういうことが上昇志向ではないと思うのだけど
仕方なくやり場がなくそういうことになったというわけ

そこにいるふたりはどちらも
自分ではどうにもならないことを抱えて
悲痛な思いをしていた

どちらかが元気なときには
殊勝なことを言って慰め
一方は瞬時やすらぐ

でもこういうことは初めてだったけど
元気がないとメールすれば
自分も元気がないと傘マークの返信がきた

お互いもたれ合ってもどうしようもないのに
どちらも何かにもたれたいという
自分のきもちをどうにかしてほしいという

神に祈るような思いを相手に訴えることで
少しだけ心を軽くしている

この先いいことあるんだろうかといえば
きっとあるよ、きっとなどと
一方は訳の分からぬ言葉で慰める

みのりのない会話かもしれないけれど
お互いにこういう相手も必要なんだということ
弱い人間同士の糸のもつれ